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令和7年度化学系学協会東北大会(米沢大会)ポスター賞受賞者紹介


A.無機化学/分析化学/環境化学 7件
1P011小泉有葵 (東北大院理)
■受賞者コメント:この度は、令和7年度化学系学協会東北大会においてポスター賞にご選出いただき、誠にありがとうございます。 本研究では、剛直な窒素多座配位子を用いて、一次元Ni2、Ni3および異核Ni3Cu2骨格をもつ新しい錯体へと誘導し、それら全ての分子構造を決定しました。 さらに、Ni3錯体の配位子部分のプロトン化によって、構造や磁性の変化を起こすことも明らかにしました。 今後は、二次元骨格をもつNi錯体やCuとは異なる金属を導入した異核錯体の合成を行うとともに、これらの多核錯体を触媒とした反応の開発を目指す予定です。 最後に、本研究を行うにあたりご指導いただきました橋本久子教授、小室貴士講師、長田浩一助教をはじめ、研究室の皆様に深く感謝申し上げます。
■希望進路:就職
■今現在、化学で興味を持っている事柄など:一次元錯体
■指導教員名:橋本久子 教授
■研究室名(高校生は部活名など):無機化学研究室
■研究室HP(URL): https://www.tohokuinorgchem.com/
1P016 林明穂(東北大院環境)
1P018 飛田浩人(東北大院環境)
2P008 富張志保(東北大院理)
■受賞者コメント: この度は、ポスター賞に選出いただき、誠にありがとうございます。 当研究室では、金属ナノクラスター(NC)と呼ばれる金属微粒子を新規合成し、その触媒応用を通じて様々な反応効率の向上に取り組んでおります。 本研究では、次世代エネルギーとしても注目されるアンモニアを常温常圧下で合成可能な「電気化学的硝酸塩還元アンモニア生成反応」において、Cu NCの構造が触媒性能に与える影響を明らかにいたしました。 具体的には、合成時に用いる配位子を工夫することでCu NCの露出Cuサイトを制御し、露出Cuサイトを有しつつ比較的高い安定性を保つCu NCが高い触媒活性を示すことを見出しました。 今後は、持続可能な社会の実現へ貢献できるよう、反応効率・選択性・安定性の高い触媒設計をさらに追求していきたいと考えております。 最後に、本研究を行うにあたりご指導を賜りました根岸教授をはじめ、研究室の皆様、ならびに本研究にご協力いただきましたすべての方々に心より御礼申し上げます。
■希望進路:就職
■今現在、化学で興味を持っている事柄など:ナノ材料化学、触媒化学
■指導教員名:根岸雄一 教授、川脇徳久 准教授
■研究室名:東北大学多元物質科学研究所根岸研究室
■研究室HP:https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/negishi/html/
2P011 友安祐貴(東北大院理)
■受賞者コメント: この度は、無機・分析・環境化学部門においてポスター賞に選出いただき、誠にありがとうございます。 本研究では、水分解による水素生成反応の高活性化を目指し、助触媒の金属種依存性およびサイズ効果の解明に取り組みました。 具体的には、単原子助触媒の金属種依存性を明らかにするとともに、水素生成反応に有効な白金(Pt)を対象として、粒径の異なるPt単原子、ナノクラスター、ナノ粒子を系統的に評価しました。 その結果、Ptナノクラスターが最も高い水素生成活性を示すことを明らかにしました。 さらに、その高い水素生成能は、Ptナノクラスターの微細な粒径および特異的な電子状態に起因することを解明しました。 今後は、水を電子源とする二酸化炭素還元光触媒のさらなる高活性化を目指し、助触媒の構造制御に取り組む予定です。 最後に本研究を行うにあたり、ご指導とご協力を賜りました根岸雄一教授、川脇徳久准教授、そして研究室の皆様に、心から感謝申し上げます。
■希望進路:就職
■今現在、化学で興味を持っている事柄など:触媒化学、二酸化炭素還元反
■指導教員名:根岸雄一 教授、川脇徳久 准教授
■研究室名:東北大学多元物質科学研究所根岸研究室
■研究室HP:https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/negishi/html/
2P020 Francisco Fraulein Angela go(東北大院環境)
■受賞者コメント: I am honored and grateful to have been selected as one of the recipients of the poster award at the Tohoku Conference of Chemical Societies. In this research, the formation of secondary reactions in polyethylene pyrolyzates was minimized by employing the F-Splitless method, a splitless injection technique combined with forced venting of carrier gas. This system provides a higher total flow rate compared to conventional splitless injection, which is more susceptible to secondary reactions that can compromise characterization and reproducibility. The findings of this study hold significant potential for trace analysis of plastics, contributing to advancements in polymer recycling and microplastics detection. Future work will focus on reducing polymer size and further quantifying key parameters. Finally, I would like to express my sincere gratitude to Yoshioka-sensei, Kumagai-sensei, all professors, staff members, and my labmates for their guidance and support in my experiments.
■希望進路:Researcher
■今現在、化学で興味を持っている事柄など:Environmental chemistry
■指導教員名:吉岡敏明 教授
■研究室名:吉岡研究室
■研究室HP:https://www.che.tohoku.ac.jp/~env/index.html
2P026 石川大翔(山形大工)
B.物理化学 4件
1P029 入倉桜介(東北大院薬)
1P036 佐々木鈴華(山大院理工)
2P031 樫井駿輝(東北大院工)
2P033 木村汰勢(山形大院理工)
C.有機化学 10件
1P056 佐藤智哉(山形大院理工)
1P057 平尾朱理(山形大院理工)
1P065 釜萢巧(弘前大院理工)
1P069 本田理紗(東北大院工)
1P071 高藤実結(東北大院工)
1P073 佐野弘斉(東北大院工)
2P043 岩渕正恭(日大工)
2P048 都築航祐(東北大多元研,東北大院理)
■受賞者コメント: この度は、令和7年度化学系学協会東北大会においてポスター賞に選出いただき、大変光栄に思っております。 本研究ではRNA関連相互作用を大規模に調べる技術であるFORESTを用いて、アミロライドのRNA結合性情報を大規模に取得することに成功しました。 その結果、アミロライドが特定の疾患に関連するRNAに結合することを新たに見出しました。 さらに得られた結合情報に基づき、アミロライドと強く結合するRNAを選択し、これらの結合様式を検討したところ、RNA中のウラシルとアミロライドが相補的な水素結合を介して結合している可能性を示しました。 今後は、より汎用性の高いRNAと低分子間の相互作用大規模解析技術を開発し、RNA標的低分子創薬に貢献したいと考えています。 最後に、ご指導いただいております永次教授、鬼塚准教授をはじめ研究に携わっていただいている多くの方々に深く感謝申し上げます。
■希望進路:研究職
■今現在、化学で興味を持っている事柄など:SELEX(試験管内進化法)
■指導教員名:永次史 教授、鬼塚和光 准教授
■研究室名:永次研究室
■研究室HP:https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/nagatsugi/html/
2P071 井口真菜(岩手大院総合)
2P077 石田真優(岩手大院総合)
D.化学工学 3件
1P078 後藤真(山形大院理工)
■受賞者コメント: このたび、化学工学部門においてポスター賞を賜り、大変光栄に存じます。 本研究では、再分散機械であるシャフトジェネレーターを用いて、次世代の発光材料として注目されるペロブスカイトナノ結晶の作製に取り組みました。 その結果、結晶の凝集を抑制し、収率の向上を図ることに成功いたしました。 研究を進めるにあたり、終始ご指導・ご助言を賜りました指導教員の増原陽人教授をはじめ、日頃より多くのご支援をいただいた先輩方ならびに共同研究者の皆様に、心より御礼申し上げます。 今後は、今回得られた成果を基盤として、より安定性や性能に優れた発光材料の開発に挑戦し、研究者として一歩ずつ成長していけるよう努めてまいります。
■希望進路:研究職
■今現在、化学で興味を持っている事柄など:ナノ材料工学
■指導教員名:増原陽人 教授
■研究室名:増原研究室
■研究室HP:https://masuhara-lab.yz.yamagata-u.ac.jp/
1P088 澤内寛人(東北大院工)
■受賞者コメント: この度は、化学工学部門にてポスター賞に選出していただき、大変光栄に存じます。 大会運営の皆様、発表をお聞き頂いた皆様に、心より御礼申し上げます。 本研究では、表面修飾ナノ粒子/混合溶媒界面におけるリガンド剥離挙動を分子動力学シミュレーションにより評価しました。 界面構造およびリガンド剥離挙動を定量的に評価することにより、溶媒のリガンド層への浸透がリガンド剥離に影響することを明らかにしました。 今後は、リガンド剥離メカニズムを解明し、ナノ粒子洗浄プロセスにおける溶媒の選定指針の確立に貢献したいと考えております。 最後に、多大なるご指導・ご助言を頂きました久保先生、斎藤先生、ならびに本研究に携わっていただいた多くの方々に深く感謝申し上げます。
■希望進路:就職
■今現在、化学で興味を持っている事柄など:表面修飾ナノ粒子の凝集・分散挙動
■指導教員名:久保正樹 教授、斎藤高雅 助教
■研究室名:久保研究室
■研究室HP:https://www.che.tohoku.ac.jp/~pcel/indexJ.html
2P081 長瀬順乃介(岩手大院理工)
E.高分子化学/繊維化学 6件
1P092 高木佳明(日大院工)
■受賞者コメント: この度は、化学系学協会東北大会ポスター賞にご選出いただき、誠にありがとうございます。 このような栄誉ある賞を受賞でき大変嬉しく思います。 本発表では、溶解能と触媒能を併せ持つハロゲン化亜鉛水溶液のマルチ機能性を活用することにより、高効率な多糖アセチル化反応が実現したことを報告しました。 今後は、無水酢酸以外の酸無水物を用いて、多糖類のさらなる機能化を目指し、多様な修飾反応の検討を進めてまいります。 最後に、本研究を行うにあたって、多大なるご指導・ご助言をいただいた小林厚志教授をはじめ、研究室の皆様に深く感謝申し上げます。
■希望進路:博士後期課程進学
■今現在、化学で興味を持っている事柄など:高分子材料
■指導教員名:小林 厚志 教授
■研究室名:糖質生命化学研究室
■研究室HP:https: //ch.ce.nihon-u.ac.jp/~a.koba/Index.html
1P094 佐竹弘太朗(日大院工)
2P091 米倉妙香(山形大院有機)
■受賞者コメント: この度はポスター賞にご選出いただき、誠にありがとうございます。 本研究では、強い電子受容性とπ共役性を併せ持つ 4-シアノ-5-ジシアノメチレン-2-オキソ-3-ピロリン(CDCOP)を含有する色素に着目し、カチオン性ポリマーとのイオンペアを合成しました。 そして、加湿アニーリングによるヘキサゴナルシリンダー構造の形成を報告しました。 今後は、ポリマーのアルキル鎖長やCDCOP分子の置換基を系統的に変化させ、自己組織化挙動や高次構造、さらには物性への影響を明らかにすることで、分子設計と構造制御の相関をより深く理解していきたいと考えています。
■希望進路:就職
■今現在、化学で興味を持っている事柄など:高分子の配列制御
■指導教員名:山門陵平 准教授
■研究室名:山門研究室
■研究室HP:https://sites.google.com/yz.yamagata-u.ac.jp/yamakado-lab-yu/home
2P095 川村綾音(岩手大院理工)
2P098 野崎未佳(東北大院理)
■受賞者コメント: この度は、ポスター賞に選出いただき、誠にありがとうございます。 当研究室では、金属ナノクラスター(NC)と呼ばれる金属微粒子の新規合成とその触媒応用のみならず、近年では、その知見を生かして共有結合性有機構造体(COF)の研究にも取り組んでいます。 本研究では、カーボンニュートラリティーの達成に向けて注目されている低環境負荷な膜分離技術に用いる材料として、当研究室で新規に合成されたCOFの利用を検討いたしました。 その結果、合成時に用いる配位子や膜の組成を工夫することで、メタンの約50倍二酸化炭素を透過させる膜の調製に成功いたしました。 今後は、持続可能な社会の実現へ貢献できるよう、より実情に沿った系での性能向上をさらに追求していきたいと考えております。 最後に、本研究を行うにあたりご指導を賜りました根岸教授をはじめ、研究室の皆様、ならびに本研究にご協力いただきましたすべての方々に心より御礼申し上げます。
■希望進路:就職
■今現在、化学で興味を持っている事柄など:ナノ材料化学
■指導教員名:根岸雄一 教授、川脇徳久 准教授、Saikat Das講師
■研究室名:東北大学多元物質科学研究所根岸研究室
■研究室HP:https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/negishi/html/
2P109 保戸塚康裕(日大院工)
■受賞者コメント: この度はこのような名誉ある賞をいただき、大変光栄に思っております。 本発表は、脂質ナノ粒子(LNP)を用いたタンパク質医薬の新たな細胞内送達技術の開発を試みました。 具体的には、抗体をLNPに封入し、細胞内への効率的な取り込みおよび機能維持を目指しました。 得られたLNP複合体について、粒子径や利用率(LNP内にどの程度抗体が封入されているか)などの物性解析を行い、さらに細胞内取り込みや活性評価を通じて、医薬品送達キャリアとしての有用性を検討しました。 現在は、脂質組成を改良し、より高効率かつ安定なタンパク質送達を実現するLNP設計を進めています。 最後に、本研究を行うにあたって、ご指導していただきました石原務教授をはじめ研究室の皆様に深く感謝申し上げます。
■希望進路:就職
■今現在、化学で興味を持っている事柄など:DDS、タンパク質医薬品、化学修飾タンパク質
■指導教員名:石原 務 教授
■研究室名:生体材料工学研究室
■研究室HP:https: http://ch.ce.nihon-u.ac.jp/~ishihara/index.html
F.材料化学 5件
1P117 五十嵐淳平(山形大院理工)
1P123 中谷利毅(東北大院理)
■受賞者コメント: この度は、材料化学部門にてポスター賞に選出して頂き、誠にありがとうございます。 本研究では、金属ナノクラスターを構成単位とする金属有機構造体を創成し、その電気化学的二酸化炭素還元触媒能を検討しました。 具体的には、7つの銅原子数で構成される1次元及び2次元の銅ナノクラスター有機構造体を創成し、構造の次元性の変化が生成物選択性に違いが生じることを明らかにしました。 さらに同じ金属原子数で構成される銅ナノクラスターよりも高い安定性を示すことがわかりました。 今後は二酸化炭素還元能をさらに高い新たな銅ナノクラスター有機構造体の構築に加え、2種類以上の金属種で構成された合金ナノクラスター有機構造体の新規合成に取り組む予定です。 最後に本研究を行うにあたり、多くのご指導並びにご協力を頂きました根岸雄一教授、川脇徳久准教授、Saikat Das講師、研究室の皆様に深く御礼申し上げます。
■希望進路:博士後期課程へ進学
■今現在、化学で興味を持っている事柄など:金属ナノクラスター、金属有機構造体
■指導教員名:根岸雄一 教授、川脇徳久 准教授、Saikat Das講師
■研究室名:東北大学多元物質科学研究所根岸研究室
■研究室HP:https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/negishi/html/
1P127 大下直晃(山形大院理工)
2P117 畠山優騎(弘前大院理工)
■受賞者コメント: この度は令和7年度化学系学協会東北大会においてポスター賞に選出していただき、大変光栄に存じます。 本研究では、側鎖長可変型ポリマーを架橋したハイドロゲルの機能制御に向け、ポリマーの側鎖長に対する架橋剤セグメント長の影響を調査しました。 実際に、側鎖長に応じて適切な架橋剤セグメント長が存在することを発見し、ゲル材料の機能化を達成しました。 最後に、研究に関する多くのご指導をしてくださった呉羽先生、研究室の同期や先輩方、研究に携わってくださった多くの方々に深く御礼申し上げます。
■希望進路:就職
■今現在、化学で興味を持っている事柄など:高分子ハイドロゲル
■指導教員名:呉羽拓真 助教
■研究室名:呉羽研究室
■研究室HP:https://www.t-kureha-lab.com/
2P124 伊藤一真(山形大学)
G.電気化学 4件
1P134 松村拓海(岩手大院理工)
1P139 千葉晟大(山形大院理)
2P128 箕田有音(東北大学際研)
2P140 黒木雅久(東北大院工)
H.化学教育 4件
2P142 皆川椋哉(仙台三高)
2P143 長谷川新(仙台三高)
2P145 伊藤幸哉(仙台三高)
2P146 小野佑月(聖霊学園高校)
■受賞者コメント: この度は栄誉あるポスター賞をいただき、大変光栄に思います。 私たちの研究の最大の魅力は、持続可能な社会への貢献を目指す点です。 微生物燃料電池は環境に優しい発電技術ですが、私たちはその実用化、特に災害時における非常用電源としての活用を目指し、研究を進めてきました。 今回の発表では、電池の性能を左右する陰極に付着したComamonas testosteroniをはじめとする電流発生細菌の同定に成功しました。 今後は、安価で軽量なカーボンフェルトを用いたバイオフィルム形成条件の最適化を目指し、持続的かつ高効率な微生物燃料電池の実現を加速します。 「いつでも、どこでも使えるクリーンな電源」の実現に向けて、さらに研究に邁進します。 ご評価いただき、ありがとうございました。
■希望進路:農学部
■今現在、化学で興味を持っている事柄など:微生物の発電をはじめとするさまざまな機能についてや、農薬が環境に及ぼす影響について興味があります。
■指導教員名:福原知恵
■研究室名(高校生は部活名):科学部
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